ネコを飼い始めることになった時、キャットタワーなるものを購入しました。ネコが喜ぶのだそうです。ところがこのキャットタワー、二人で取り合いになるのですよ。
仕方がないので、二人乗ることができるやつで、どうせなら高さがあったほうがいいだろうと考え、2mほどの高さがあるのを購入しました。
組み立てたらさっそくタロニャンがてっぺんまで登っていきます。ここまで登ると、さらに1mほどジャンプすれば、古材の梁にたどり着くことができるのですが、タロニャンはじっと梁のほうを見て、登りたそうにしています。
まぁ、いくらネコでもそれは無理でしょう。失敗して落ちたら大けがをしてしまうし、場合によっては死んでしまうかもしれません。そんな無謀なことはするはずないし・・・まさかそんな・・・甘かったです。
私はビールを飲んで早めに寝てしまったのですが、夜中の11時ころ堆肥研究家に起こされます。
「タロニャンが大変なことになっている」と。
行ってみるとタロニャンは、三段ある梁の一番上までたどり着いているではありませんか。ただそれはいいのですが、そこから降りることができなくなっているのですよ。高さは6mはあるようです。
「アニャッ!こんなに高いにゃんこよ・・・」
ネコが木から降りられなくなって救出されたという話は、たまにニュースで見聞きして知っていたのですが、まさか我が家のタロニャンが・・・そんな愚かなことを・・・。
助けたくてもこの高さだとどうにもなりません。脚立は2mほどしかないので、乗っても届きません。とりあえず落ちた時に備えて、押し入れから布団を取り出して床に敷きます。そしてタロニャンを誘導するのです。来た道を戻るしかないでしょう。
30分ほど過ぎたでしょうか、タロニャンは自力で梁を伝って、来た道を戻り始めました。キャットタワーのそばまでたどり着いた段階で私が脚立に上り、手を伸ばしてタロニャンをかかえ、やっと救出することができたのでした。
ハナちゃんもあきれています。
「しょうがにゃいにゃぁ~タロニャン。」
「なんでそんなことするにゃんこ。」
「自分の能力を過信したらいけませんぜ、タロニャン!・・・イッヒッヒ」
「すみません。」
ネコを飼うのも大変なのだ。