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2014年11月29日土曜日

足場解体と「ねこ」の足場

~借りたかった猫の手の話~

 昨日28日、「村の集会所」の足場が外れました。いよいよ本格的に内装関係の作業に取り掛かるようです。


 足場が外れてから引き渡しまでは、最低1カ月はかかると聞いているし、大工さんだって年末年始のお休みはあるでしょうから、完成引き渡しは年明け1月の中旬くらいでしょうか。ここまできたらもう焦る必要はないので、じっくり作業をしていただきたいと思います。


 堆肥投入は、予算がないので、「ねこ」「蟻さんたち」で行っているのですが、「第一区画」はまだ比較的平らなので「ねこ」でも何とかスムーズに堆肥を運ぶことができました。でも「第二・第三区画は」なかなかそうはいきません・・・というか、このままで「ねこ」を使って作業するのは無理です。


 そんな時、大工さんから思いがけないアドバイスをいただきました。大工さんたちは、蟻さんが「ねこ」で堆肥を運ぶのを見ていたようです。大工さんたちは言います。


 「『ねこ』」を使うときは、地面に板を敷いて、その板の上で『ねこ』を動かすと楽だよ。デコボコしたところで『ねこ』を押していると、体壊すよ」ということでした。そして付け加えます。


 「もうすぐ足場が外れるので、足場の下においてある板をあげるから、その板で道を作ってやったらいいよ」と。


 おお!そうでしたか、確かにそのほうがはるかに楽なはずです。知らないということは恐ろしいとあらためて思いました。大工さんたちに感謝です。足場解体後、さっそく板をいただくことにしました。


 そういえば、知らないがゆえに損をしているということは、世の中にはたくさんあるはずです。そして、それは「税金関係で顕著」だと思います。知らないがゆえに、払わなくていい税金を払っているケースは、おそらく数えきれないくらいあることでしょう。


 私も税金の専門家の一人として、そういう人たちのために役に立つようなことを、これからやっていきたいものです。


 一輪車をなぜ「ねこ」というのか調べてみたところ、面白い話をみつけました。


 建設現場で現場監督が、新米の作業員に「お~い、ねこ持ってこい」と言いました。作業員は「はいっ、わかりました」といって駆けていきます。30分ほどして帰ってきた作業員は現場監督に伝えたそうです。「はいませんでした」と。


きっと「猫の手」も借りたいくらい、忙しかったのでしょう。



2014年11月27日木曜日

エスペランサ2号・3号

~中年の蟻~

 第一区画に置かれた堆肥を、いよいよ敷き詰めなければなりません。ん?どうやって・・・。


 7トンほど置かれた堆肥は、山のようにあります。後日、第一区画には、トータルで30~40トンほどの堆肥が置かれることになるでしょう。これほどの量の堆肥を、いったいどうやって敷き詰めたらいいのだろうか、悩ましい問題です。これまでは真剣に考えていませんでした。ガクッ・・・。


 堆肥の山の前で、堆肥研究家と二人でいろいろ対策を考えていたら、道路のほうから何やら機械音がします。このあたりの道路は、大型トラクターが通っていくことがあるので、いつも羨ましく思っていました。「あれがあったらいいなぁ、でも買えないしなぁ」と。


 でもよく見たら、トラクターよりはるかに大きい機械です。後で調べてみたら、「ホイールローダー」というやつでした。土をダンプに運ぶ機械のようで、バックホーよりも一度に大量の土を運ぶことができます。


 驚きながらも、「あれがあったらいいなぁ」と思っていたら、そのホイールローダーは、なんと道を曲がってエスペランサ村の私たちのいるほうにやってくるではないですか。えっ!えっ?


 よく見ると、見覚えのある顔です。近所で牧場をやっているFさんではないですか。ホイールローダーから颯爽と降り立ったFさんの話によると、私が堆肥を購入したS畜産の社長からFさんに連絡があり「堆肥運搬を手伝ってやってくれ」と言われたとのことでした。すごいネットワークですし、Fさんの行動も早いですね。驚きました。


 最初に用意してもらった7トンの堆肥は、ホイールローダーで敷き詰めるほどの量ではなかったため、とりあえず今回は稼働させることはなかったのですが、Fさんからは、堆肥の運搬その他について、いろいろアドバイスをいただきました。「キャリアー」という運搬機があるので、それで運ぶと楽だといいます。


 家に帰ってさっそくネットで調べてみたのですが、新品だと30万円~50万円くらいします。中古でもいいのですが、手に入れるタイミングの問題があって、すぐ入手できるとは限りません。いろいろ考えた挙句(といっても、お金がなくて買うのを躊躇しただけのことですが)、「ねこ」を使うことにしました。「ねこ」とは「一輪車」のことです。それにしても、一輪車のことをなぜ「ねこ」というのだろうか?


 翌日さっそく我がケートラ「越麻呂号」に載ってホームセンターに行きます。越麻呂号は「エスペランサ1号」でもあります。一輪車は、鉄板製のもの3,680円(税別)とアルミ製のもの3,780円(税別)との2台購入しました。締めて8,056円です。これで勝負してみましょう。


「エスペランサ2号」


「エスペランサ3号」です。


 人力作戦ですが、到底二人では無理だし体を壊しかねないので、応援を頼みます。ウッドロングエコ塗りや刈払い機で応援していただいたFjさんの登場です。


 Fjさんは言います。

 「私はコツコツやることが好きだ」と。そして続けます。

 「蟻だってコツコツ働いていれば、立派な巣ができるではないか」

 なるほど、いい言葉です。


 ただ問題があるとすれば、蟻の数が少ないのと、蟻自身がもうかなり高齢だということでしょうか。

 でも、夢中で頑張っているうちに、二日でここまでできました。


 これを、三段重ねしてやりましょう。

2014年11月26日水曜日

堆肥の準備

~結局とりあえず「70トン」ということに~

 葦との戦いは、体力的にこれ以上執着するのは厳しいので、とりあえずここまでにします。「第一区画」の畑部分はだいぶ頑張ったので、ほぼOKだと思います。仮に来年まだ出てきたら、その都度対応することにしましょう。


 「第二区画」と「第三区画」は果樹園地帯ですので、それほど神経質にならなくてもいいでしょう。時間を見つけて整備していくことにします。


 ということで、いよいよ待ちに待った堆肥の投入です。このときのために今まで頑張ってきたのですよ。思えば長い道のりでした。我が人生これでいいのだろうかと思い悩み、眠れぬ日々を過ごしたこともありました(ウソですけど)。でも、時間はかかりましたが、とうとうここまでたどり着いたのです。もう一息で、本業に集中することができます。


 ゴルフをキャンセルして、「元ちゃん農園」のGさんに紹介してもらった「S畜産」に電話をします。社長は牧場にいるという従業員の話でしたので、さっそく行ってみます。行動は早いのです。でも牧場に行ってみたら、社長は不在でした。しかも、社長は明日から2週間ほど北海道だそうです。そんな・・・。


 でも、ここであきらめるわけにはいきません。Gさんに電話して、社長のケータイ番号を教えていただき、直接連絡しました。私の熱意が伝わったのか、「北海道に行くのは明日の夜なので、明日の午前中に堆肥を運んであげよう」ということでした。


 滑り込みセーフ。ゴルフをキャンセルして良かったです。


2014年11月24日月曜日

源泉掛け流し風呂

~しこ踏まれちゃった~

 この地もだいぶ冷え込むようになってきました。そんなときはやはり温かいお風呂に限ります。自宅のお風呂もいいけれど、たまには広いお風呂に入って温まりましょう。ということで、久しぶりに外のお風呂に行きました。300円です。サウナもありました。


 最初に驚いたのは、「風呂場の中でしこを踏んでいる人」でした。大相撲が開催されていたとはいえ、ちょっと驚きましたが、まぁ我慢しましょう。


 お風呂場の入口には「刺青の人お断り」の壁紙が貼ってあります。ついでに「お風呂の中でしこを踏む人は、入浴をご遠慮ください」と張り紙してほしいです。


 次に行ったときには、洗面器を枕にして、風呂場にあおむけに寝っ転がっている人がいました。おやおや、キン〇〇丸出しではないですか。そんなに自慢するほどのものでもないのに。


 その人は、寝っ転がりながら、おもむろに両手を胸のあたりに合わせると、横綱の土俵入りでもするかのように、その手を大きく広げているではありませんか。オイオイ、もうやめてちょ~よ。そこのお風呂に行くのは、もうやめました。


 毎日肉体労働が続いているので、やはりお風呂にはゆったり入りたいです。そこで、ご近所の方から、隣町の山中にある、源泉掛け流しの温泉宿を教えていただきました。日帰り入浴もできるとのこと。さっそく行ってみることにします。


 仮住まいの家から車を30分ほど走らせると、お目当ての温泉宿がありました。けっして洗練されているわけではありませんが、木をふんだんに使った建物で、従業員の方たちも感じがいいです。400円です。


 中に入ってみると、乳白色のなかなかいいお湯でした。ここでも男の人が(混浴ではないので当たり前ですが)、洗面器を枕に横になっています。この人は、きちんとタオルで隠していました。謙虚でよろしい。それにしても、このあたりでは、風呂で寝るのが普通なのだろうか。


 源泉掛け流しのお湯なので、入った後は体がぽかぽか、すべすべです。これなら週に2回くらいは来てもいいでしょう。


 「風呂の中でねっ転がらないでください!くださいったらください!」と張り紙してもいいだろうか?


2014年11月20日木曜日

壮絶な戦い

~地下組織を殲滅せよ~


 当初の予定では、11月の初めにはバックホーでの天地返しが終わり、上旬から中旬にかけて「堆肥」を大量に投入するつもりでした。そうすれば「整地・開墾編」も一段落。11月下旬には名古屋に遊びに行って1週間ほど滞在し、南山CCで紅葉を楽しみながら3~4回ゴルフをプレイするつもりでした。月例にもエントリーしていたのです。昨年の南山の紅葉は実にきれいでしたからね。


 ゴルフの後には仲間と食事しながら会話を楽しみ、個人的にお世話になった方たちにも久しぶりに顔見せできると考えていました。でも、すべて予定がくるってしまいました。原因は「葦」です。


 10月の下旬から葦の撤去作業をしていたのですが、初めのうちは「ズボッ、ジュワジュワ」と面白いように抜けるため、楽しみながら引き抜いていました。甘かったですね。


 太い葦や地面から大きく突き出ている葦は、軽く引っ張ると抜けるので、どうってことないのですが、問題は少しだけ葦の先端が出ているものです。これが大変でした。いわゆる「氷山の一角」というやつです。


 引っ張りはじめると芋づる式に出てきます。これに、はまってしまうと、もう大変。


 表面に出ているのは小さな一本ですが、敵は「地下組織」で複雑につながっていて、ネットワークを作っています。こちらも鍬や小型スコップ、潮干狩り用の熊手(あれは何というのだろうか)を総動員して対応します。

「地下組織を殲滅せよ!」

 大号令のもと(といっても自分で自分に号令をかけているのですが)、ワシワシ地下を掘り進んで敵の巣窟を撤去していきます。ところが敵もさるもの、ひっこ抜こうとすると、自分の根を残して折れてしまうのですね。組織によくある「トカゲのしっぽ切り」です。

 「おまえが犠牲になっても、ワシらまた来年、元気に出てくるけん!」


 ところがそうはいきません。こちらも来年からの食生活がかかっています。「エスペランサ村の発展」という大きな野望も背中に背負っているのです。一網打尽にしてやりましょう。場合によってはその小さな一角だけで、ごみ袋いっぱい分収穫できることもあります・・・これを収穫といっていいのだろうか。

 葦の根や地下茎の山ができました。


 葦の撤去作業中、上空ではトンビが「ピーヒョロ、ピーヒョロ」と鳴きながら、悠々と飛びかっています。おお、おまえはワシらを嘲笑っているのか、それとも「わしには関係ないケンネ」といいながら「無関心的ケンネ症候群」を装っているのだろうか。


 堆肥投入の時間が迫ってきたので、これまでのような「葦の根掘りは一日1~2時間」という制約を設けている余裕はありません。終盤は午前中2~3時間、午後2時間と、かなり過酷な労働を強いられました。でも、土を掘り返していると「ミミズ」が大量に出てきます。ミミズがいるというのは、いい土の条件です。また、葦を引き抜くたびに空気が入り込むし、土がほぐれていくのがよくわかります。まるで人力で開墾しているような気分です。


 プロ野球で大活躍した稲尾投手は、漁師の手伝いをして舟を漕ぎ、そのおかげで足腰が鍛えられて投手として大成するための素地ができた、と子どもの頃に本で読んだ記憶があります。


 今回の葦の引き抜きで、私の足腰や手・腕が鍛え上げられたのは間違いありません。せめてゴルフのスコアアップに結び付いてほしいものです。


2014年11月18日火曜日

柿の木

~貴重な食料~


 拙ブログに何度か登場した「柿の木」です。聞くところによると、もともとはHさんが、自分の土地にあったものを、巨大バックホーで根こそぎ掘り返し、この地に植え直したのだそうです。バックホーはそんな使い方もできるのですか。


 この柿の木は、植え直してからはあまり実がつかなかったそうですが、今年は周りの草を丁寧に刈ってあげたからかどうかはわかりませんが、



 たくさん実が付きました。


 さっそくホームセンターに行って、「高枝伐り鋏」を購入してきます。我が人生で初めて柿の実をとるという行為を体験したのですが、これがまた面白くてやめられなくなってしまいます。


 このはさみは実にうまくできていて、柿の実のついた枝を伐ると、そのまま伐った枝をつかんでしまうのですね。うまく伐れた時は、枝をつまんだまま手元に引き寄せることができるのですが、つかみ損なうと落下してしまいます。慣れてくると、5~6個の柿がついた枝もうまく伐ることができるようになりました。


 エスペランサ村の柿の木は、今のところこの1本だけですが、来年の春には柿の苗木を数本植える予定です。このあたりの家々の庭には、たいてい柿の木がありますが、もう面倒なのか採ることなくそのままにしてあるところも多いようです。もったいないですね。私に採らせてください!なのだ。


 この地方でとれる柿は、すべて「渋ガキ」です。でも、柿の蔕(うわっ!高麗茶碗を思い出しました)に焼酎をつけてしばらくおくと、なぜか甘くなるのですよ。不思議ですね。我が人生知らないことばかりです。


 他にも採った柿は、皮をむいて紐につけて軒下につるし、干し柿にします。仮住まいの我が家の干し柿です。ちなみに右端の干し網は、堆肥研究家の試みで、「干し野菜を作る要領で、カットした柿を干したら、ドライ・パーシモン(要は干し柿)ができるか」という実験のためのものです(うわ!今度は昔のゴルフクラブを思い出しました)。



 村の集会所は軒下がとても長く、しかも干し柿をつるすことができるような構造になっています。


 二千個くらいはつるすことができるだろうか。冬の貴重な食料になることでしょう。


2014年11月17日月曜日

白鳥

~聞きなれない鳴き声は?~

 先日、開墾作業を終えて仮住まいの家に戻ってきたところ、何やら聞きなれない鳴き声が聞こえてきます。動物の鳴き声でもないし、かといって鳥の鳴き声にしてはかわいげのない野太い声です。この声が連日聞こえるので、声の主を確かめに行くことにしました。


 仮住まいの家から50メートルほど離れたところに、大きな堤があります。


 ここで「じゅんさい」でも採れたらいいのに・・・と思っていたのですが、普段はあまり近づくことはありません。でも、野太い声は、その堤のほうから聞こえてきます。行ってみてびっくりしました。白鳥ではないですか。


 慌ててカメラで撮ったのですが、なかなかよく撮れません。堆肥研究家は退職記念にけっこう高級な一眼レフカメラを購入しましたが、それはこれから育てる予定の野菜や草花の「芽生え」を撮るつもりなので、取り換え用のレンズはマクロレンズしかありません。望遠が効かないのです。仕方がないので、いつものコンパクトデジカメで撮影しました。望遠レンズも用意しておけばよかった。


 それでも私はうれしくなって、ご近所の方々に「白鳥が来ていますよ!」と教えてあげます。でもご近所の方は、なんだか浮かない表情です。

 「白鳥が来たんですか・・・いよいよまた寒い冬が始まるのか・・・」

 そうですか、この地では、白鳥は「冬到来の象徴」なのですね。そういえば、15日には白いものがぱらぱら降っていました。


 白鳥がやってきたといっても、とりたててなにが珍しいということでもないのですが、日常生活において、身近な所がこういった自然に満ちているというのは、私にとってはなかなかうれしいものなのです。


2014年11月14日金曜日

さらばバックホー

~「整地・開墾編」の主役でした~


 一ヶ月間のレンタル期間が終了し、バックホーを返還しなければならなくなりました。名残惜しいです。


 冒頭の写真のバックホーは、活躍の名残か、キャタピラあたりが土にまみれています。きれいにしてあげましょう。


 小さいスコップで、丁寧に土を取り除いていくのですが、キャタピラに激しくこびりついていて、なかなかとることができません。力を込めて、コツコツこそぎ取っていきます。最近は何かと単純作業が多いです。


 小型スコップの柄を手のひらに押しつけ、両手で力づくで押しつけます。夢中になっているうちに、手のひらの皮がめくれてしまいました。限度というものを知らない・・・またしても私の悪いところです。これでしばらくゴルフはできないでしょう。


 それにしても、この写真(バックホーのそばで落ち穂拾い・・・ではなく葦の根をとっている堆肥研究家)もそうですが、この地では空の青さに驚かされます。まるで冗談みたいです。




 これだけの青い空は名古屋では見ることができませんでした。
 ついでに、このあたりの風景写真をいくつか。

 村の集会所の屋根が右隅に見えます。




 そして、村の集会場の建設現場と仮住まいの家までの散歩道で見つけた草花です。


 


 いよいよレンタル期間が終わって、バックホーが去っていきます。クレーン車の荷台に積まれました。



 さらばだ。またいつか会おうではないか。

 

 

2014年11月12日水曜日

整地

~やっと畑のイメージがわいてきた~

 バックホーで開墾しながらも、この先いったいどうなるのだろうかという不安は常に付きまといます。草さえ刈ってしまえば、それはそれできれいな更地なのに、バックホーで天地返しを行ったので、土地の表面がぼこぼこになっています。


 天地返しを行えば、硬かった内部の土が空気に触れるため、ぼこぼこのままほったらかしにしておいても、この後雪が積もってひと冬越すと、果樹の木の根が地中に入り込みやすくなっているはずです。掘った後を確認しながら歩いている最中にも、大きなミミズを何匹も見つけたので、ちょっと安心しました。


 ただ問題は「第一区画」の畑候補地です。ここには、雪が降る前に「堆肥」を大量に投入する予定なのですが、この状態のまま堆肥をどうやって敷いたらいいのだろうか。さっそくHさんに相談します。


 Hさんは、「わしがここを整地してやるから」といいます。

 「整地といっても、バックホーのレンタル期間はあと二日しかないんですけど・・・」

 と、私は心配になりますが、Hさんはバックホーにひょいと飛び乗ると、デコボコだったところの土をうまく振り分けてならしていきます。そして、バックホーのバケットで、きれいに平らにしていくではありませんか。



 うわっ、そんなやり方があるのですか。


 見本でも示すかのようにざっと整地を行った後、Hさんは用事があるらしく、その場を去っていきました。私もとりあえず引き揚げます。そして3時間ほど経った後、設計家との打ち合わせのために再び現場を訪れると、先ほどとバックホーが置いてある位置が違っていました。


 ん?なんと、「第一区画」がすべて整地してあるではありませんか。

 
 おお!これなら何とかなるのではないかというイメージがわいてきました。

 ここに堆肥を大量投入しましょう。



2014年11月10日月曜日

恋愛

~感情やイメージの世界~

 名古屋を離れてしまったので、もう中日新聞をとることができなくなってしまいました。個人的な感想ですが、中日新聞の記事には、原発関係でもそうですが、正しいことをきちんと伝えようとする意志が明確にあり、とても常識的な新聞だと思います。どうせ新聞とるなら、こういう新聞をとりたいです。四コマ漫画の「栗の助・栗太郎」も、面白かったです。


 この地方に来てからは、どの新聞をとろうか迷いましたが、とりあえず二紙とることにしました。もうテレビはほとんど見ないため、新聞とネットは貴重な情報源です。


 先日読んだ新聞のコラムに面白い話が載っていました。三省堂から出版されている「新明解 国語辞典」の語釈で、編集者の人物像が浮かび上がってくるというものです。その例として、魚の語釈の例が掲載されていました。

 「アコウダイ」の項には「・・・顔がいかついが、うまい

 「赤貝」は「・・・肉は赤くてうまい

 「おこぜ」は「・・・不格好な顔をしているが、うまい

 と、いずれも最後に「うまい」と書いてあるといいます。辞書を調べてみたら、本当にそう書いてありました。辞書にこんな個人的な感想を書いているくらいですので、この人は本当に魚が好きなのでしょうね。


 この話を堆肥研究家にしたら、「恋愛」はもっと面白いといいます。どれどれ調べてみましょう。「新明解 国語辞典」には、次のように書かれていました。


 「特定の異性に特別の感情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、できるなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと」


 う~ん、「まれにかなえられて歓喜・・・」ですか。たしかにそうかも。

 まぁ、恋愛の最大公約数的な状態を言い表してはいますが、言葉で表すと、なんとあじけないのでしょう。なんだか外国語の専門用語を翻訳しているような感じですね。恋する乙女も、これでは恋愛に対するあこがれが、吹き飛んでしまうことでしょう。

 
 この人は、歓喜しちゃったのだろうか?


2014年11月7日金曜日

古材装着

~緊張の時間~
 
 村の集会所の内部造作に関する打ち合わせを行うために、建設現場に行きました。すでに現場には、塗装前ですが古材が5本ほど装着されていました。


 
 最初から古材を用いて建てるのではなくて、一通り出来上がってからの事後的な作業になり、そのためクレーンを使うことができなくて人力なので、大変だったと思います。


 造作の打ち合わせに入ろうとした時、大工さんたちの大きな掛け声が響きました。6本目の装着が始まるようです。緊張の瞬間です。


 地上1.5メートルくらいのところに板が敷いてあり、そこに大工さんたちが5~6人のって、古材を担ぎます。



 
古材を差し込む隙間をギリギリに掘ってあるのでしょう。古材の両端をほぼ同時に挿入していかなければなりません。狙いを定めて挿入します。そして挿入が始まると、大きな木槌で叩きながらはめ込んでいきます。



もう一方も同時にはめ込みます。真剣な表情でかっこいいです。


 無事装着できました。



  この間、時間にして20分くらいだったでしょうか、でも感覚的にはとても長く感じました。


 古材装着の現場を見ることができて良かったです。大工さんに対する感謝の気持ちがしみじみ湧いてきました。




2014年11月4日火曜日

移住者の夢

~自然薯に魅せられた男のその後~

 7月28日の拙ブログで、エスペランサ村の隣町に移住してきた方が、「自然薯」を作っているという話を書きました。Kさんです。

 
 そのKさんと、私にいろいろアドバイスをしてくれるGさんが、共同で「体験農園」を企画したというのでさっそく行ってきました。11月1日から三日間の開催です。参加者は、Kさんが東京で働いていたときの縁で東京から来た人、この町に移住して就農した人、今後移住を考えている人等、さまざまでした。このときのようすは地元のテレビでも放映されたようです。
 
 
 初めにGさんの「元ちゃん農園」キウイを採る作業です。Gさんが丹精して育てたみごとなキウイをもぎとっていきます。Gさんは、参加者全員に、大きな袋いっぱいのキウイをプレゼントしてくれました。
 
 
 作業の合間に、Gさんが作った特製「ブラックベリージュース」をいただきました。発酵しているようで、ジュースというよりもワインそのものでしたが、濃厚でとてもいい味です。
 
 
 先日もGさんから連絡があり、「ブラックベリーの苗を分けてあげる」というので、さっそくいただくことにします。野生のラズベリーが生息しているところがあるので、近くにたくさん植えることにしましょう。
 
 
 ブラックベリージュース(酒)のあまりのおいしさに、「おかわりください」と言いたくてたまらなかったのですが、恥ずかしいのでやめました。
 
 
 お酒をつくるには、酒税法上の許可が必要なのでしょうが、これはいけますね。ポポーを発酵させたポポー酒はどうだろうか、他の果物はどうなのだろうか、といろいろ発想は広がっていきます。何かヒントをいただいた気がしました。
 
 
 続いて「大キャベツの収穫」です。子供たちが、3人がかりでキャベツをもぎ取ろうとしていますが、なかなか採ることができません。周りから「頑張れ!」と声がかかります。私も、「そこであきらめたら、だめだケンネ」と心の中で声をかけます。見事成功しました。
 
 
 バーベキュー大会を挟んで、午後はいよいよ「自然薯掘り」です。最近「葦」ばかり掘っていたのでストレスがたまっていたのですが、今回掘るのは自然薯です。みんな我を忘れて楽しそうに、でも必死に掘っています。
 
 
 
 私も初めはクールに構えて、他の人が掘るのを黙って見ていたのですが、そのうち我慢できなくなってきました。え~い!飛び入りです。
 
 
 
 自然薯を栽培するときは、長い筒の中で成長させるようです。私が掘りだした筒は「当たり」でした。立派な自然薯です。
 
 
 ほんの30分くらいで、これだけ収穫できました。
 
 
 それにしても、自然薯に目を付けたKさんの着眼点は鋭いですね。冒頭の写真は、7月に訪れた時のものですが、今はこのようになっていました(ちょっと天気が悪かったですが)。
 
 
 Kさんは、今後の販路について「将来的には自然薯を海外にも広げたい」と言います。大きな夢を持っているようで、私も刺激を受けました。
 
 
 来年には私も「体験農園」の主催者側に回りたいのですが、まだ無理でしょうね。