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2014年9月24日水曜日

古材見学

~使いたい古材いろいろ~



 十数年前から、もし家を建てる機会があったなら、古民家風の家を建てたいと考えていました。そこで、例えば「別冊太陽」をはじめ、古民家の特集が掲載されている雑誌や本を、ひたすら買い集めて眺めては、ため息をついていたのです。


 そして、たまに休日を利用して温泉に行く機会があると、平瀬温泉「藤助の湯 ふじや」湯布院の「無量塔」鹿教湯温泉「三水館」等、古民家風の温泉宿をよく利用していました。


 温泉以外でも古民家を見つけると、進んで見学に行きます。山形県の国道7号線を通れば「旧青山邸」を見に行き、新潟の道の駅「朝日村」に立ち寄れば、その裏に移築されている古民家を見学します。高山に行ったときには、その通り沿いに古民家をみつけて立ち寄り、さらに秋田に行ったときには、古民家とケヤキの木のある土地800坪ほどを、丸ごと「譲ってください」と不動産会社に交渉をお願いしたりもしていました。


 ただ、ある時気がついたのですが、あまりにも古民家を前面に押し出すと、それはそれで疲れてしまうのですね。それに、古民家を移築するには大変なコストがかかってしまいます。理想は、多治見にある「ギャルリ 百草」でした。今年の6月、このお店を訪れたときには、移築にあたっての苦労や庭づくりのことなど、くわしくお話を伺うことができ、大変参考になりました。


 今回、村の集会所を建設するにあたっても、当初からある程度古材を使いたいという希望がありました。でも、古材がそんなにタイミングよく出てくるものかどうか、仮に出てきたとしても予算的に使うことが可能かどうかが課題だったのです。


 古材を使いたいということは、あらかじめ設計家のNさんにお伝えしていたのですが、どうやらNさんの知り合いには、古民家を解体した時に出てくる古材を、ストックしている業者があるようです。さっそく行ってみることにしました。


 Nさんのアトリエで待ち合わせ、車2台で出かけます。途中まで快適に走っていたのですが、やがて細い道に行き当たりました。ここで、私たちはNさんの車に乗り換え、道なき道というか、車の前に立ちはだかるススキをなぎ倒しながら、進みます。300mほど走ったでしょうか、車は古材置き場に到着したようです。


 古材は野ざらしにされることなく、屋根の下にきれいに積み重ねられていました。堆肥研究家が興味深そうに古材置き場を眺めています。



 古材に番号が振ってあるところを見ると、きちんと管理されていて、棚卸をしているのでしょう。久々に会計士としての血が騒ぎます。



 いろいろ見てみると、いい古材がたくさんあるではないですか。この曲がったやつなんか、なかなか絵になりますね。ほしいです。



 それに、これなんかすごくいいです。譲っていただけないだろうか。


 それにこんな感じのやつも。



 手斧でけずったあとがあるのは、江戸時代に使われた木材の証のようです(下の写真の真ん中の古材)。これもほしいですね。

 
 
 村の集会所に使う予定の古材は、10本くらいだそうです。
 
 
 これらの古材は、おそらく洗って磨いて塗装するのだと思いますが、磨かせていただけるなら、磨いてみたいものです。