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2014年8月25日月曜日

神の見えざる手

~導かれるままに~

 明日、エスペランサ村に向けて出発です。名古屋とエスペランサ村の往復が頻繁になり、エスペランサ村での滞在期間がどんどん長くなっています。それならば、思い切って引っ越ししてしまいましょう。集会所の完成はまだですが、まずは仮住まいへ移動です。


 それにしても、荷物が多いです。東京から瀬戸に引っ越してきたときは、机と本、それに荷物少々だったのですが・・・。30年間この地で過ごしてきた重みというか証を実感してしまいます。

 30年間連れ添った「幸福の木」(ドラセナ)や、監査法人退職時に事務所の私のブースから持ち帰った「タイワンモミジ」も、仮住まいの地まで一緒に連れていきましょう。


 送別会を開いてくれた皆さん、一生忘れません!。エプロンをプレゼントしてくれた皆さん、より一層料理に精進します!。エスペランサ村での収穫物は、真っ先に送りますので、待っていてください。エプロン姿でカフェを経営したら、繁盛するかも。でも、他にやることがたくさんあるので、たぶんやりません。


 今日、名古屋での(また来る予定があるのですが)最後の夜は、Tjmさんとの会食です。Tjmさんと私が、当初は二人だけで、それぞれ責任ある立場で、孤独な中、お互い倒れそうになりながらもやり遂げた仕事は、私にとっては公認会計士としての、最も誇り高い仕事でした。今の名古屋事務所の礎を築くことができたと思っています。この時の達成感は、今でも私にとっては貴重な財産として残っています。



 この一年ほど、行き当たりばったりで、思いつきでやってきたのですが、振り返ってみると、とてもきちんとしたきれいな道になっているではありませんか。「神の見えざる手」が導いてくれたのだと思います。


 手帳のメモを見ると、「エスペランサ村構想」は、もう2年ほど前からありました。

 NHKテレビドラマ「監査法人」の製作に深くかかわったときに、「エスペランサ」という言葉が、やけに心に残りました。ドラマの中で

 「エスペランサは、俺のすべてなんだ」

 と、エスペランサ監査法人理事長の小野寺は健司に向かって絶叫します。忘れられないシーンです。

 エスペランサは、スペイン語で「希望」という意味です。この言葉を、我が人生で使えないだろうかと、いつも考えていたのです。


 昨年の7月に、偶然広大な土地に巡り合うことができました。頭の中に「エスペランサ村」がひらめいた瞬間でした。


 これからも予想しないようなことがたくさんあると思うのですが、「何が一番面白いのか」ということを常に考えていけば、きっと「神の見えざる手」が、何かに向かって導いてくれるのだと思います。


 遠くを見つめれば、いくつかの「構想」がちらついています。5,000坪が10,000坪になり、さらに広がっていけば、私の好きな「連結経営」が可能です。それを一つずつ実現させていくのが、今から楽しみです。


 仮住まいに引っ越したら、まずはネット環境を整備して、ブログを継続できるようにしましょう。そして、落ち着いたらエスペランサ村のHPを立ち上げ、「エスペランサ村情報」を発信します。その中に「越麻呂日記」を入れてもいいし、「越麻呂会計事務所」のページも作るのです。エスペランサ村の情報発信では、堆肥研究家(最近は「野草食研究家」に衣替え)にも、活躍していただきましょう。


 また、すでに地元の新聞社の取材申し込みもあるようです。落ち着いたら、積極的に取材を受けるようにしましょう。それに「エスペランサ村」のロゴマークも作ります(原案はもう作ってあります)。村の集会所の、楽しい外壁板の塗装(500枚くらい?)も待っています・・・。


 と、やることはたくさんあるのですが、その前に、引っ越しの手続きが先なのです。ああ、忙しい。


2014年8月21日木曜日

勝負どころ

~「整地・開墾編 第3幕にむけて」~

 5,300坪のうち2,500坪くらいを利用して、果樹園を作ります。そのために、いよいよ本格的な活動を行わなければなりません。


 果樹の苗は、いつ植えてもいいというわけではなくて、時期を選びます。また、それに合わせて土の準備が必要です。きちんと草を刈って、ふさわしい土を用意し、堆肥とまぜ合わせて鋤き込んでいくのです。時間がかかるし結構大変です。


 でも、このタイミングを逃してしまうと、また来年まで待たなければならず、結局すべてが1年遅れてしまうことになるのです。時間がもったいないです。

 昨年6月末に勤めを辞めたので、本来であれば、今年の春くらいから果樹を植えるための作業を始めたかったのですが、諸般の事情により、エスペランサ村に詰め続けていることができず、ずるずる遅れてしまっていました。「諸般の事情」というのは、大変便利な言葉ですね。「一身上の都合」と双璧だと思います。関係ないですけど・・・。


 ということで、もうすぐ9月の声が聞こえてきます。残暑が厳しいかもしれませんが、エスペランサ村では春に続き、一番いい時期を迎えることになります。


 そして、いよいよ「整地・開墾編 第3幕」がスタートします。これからの3ヶ月くらいが、村の将来を占ううえで、一番大事な時期となるでしょう。いわゆる「正念場」というやつです。

 それを無事乗り切ることができれば、ちょうど「村の集会所の完成」を迎えることができるのです。つまり「エスペランサ村の開村」です。


 それまで当面、腰を落ち着けていろいろ取り組むことにしましょう。


2014年8月18日月曜日

リンゴ園に教えを請う

~知らないことはなんでも吸収する素直な性格~

 エスペランサ村の約2,500坪を利用して、果樹園をつくります。といっても、素人が思いつきでやってみてもうまくいくはずはありません。ネットや本などで知識を得るのも重要なことではありますが、やはりその道のプロにお聞きするのが一番です。そしてありがたいことに、その道のプロが近くにいるのです。


 エスペランサ村の集会所から、歩いて7~8分くらいのところに牧場があるという話は、先日拙ブログでご紹介しましたが、別の方向に15分くらい歩いたところに、実は広大なリンゴ園があります。広すぎて、境界がよくわかりません。


 このリンゴ園のリンゴは、毎年お世話になった方々に、私たちが感謝の意をこめて送っているものです。こんなに近くにあるとは思ってもいませんでした。

 リンゴ園のご夫婦は、エスペランサ村のある地域一帯をもっとも早く開拓した方たちです。この地に住んで農業を始めてから50年以上になるそうです。これから教えていただかなければならないことがたくさん出てくるでしょうから、さっそくご挨拶に行ってきました。


 リンゴ園の御主人はかなりご高齢だとは思うのですが、長年この地で生き抜いてきた自信が感じられ、引き締まった男らしい表情をしています。また、背筋もピンと伸びていました。お話をうかがいながらも、こちらには緊張感が走ります。


 この方も、私たちがこのあたりに広い土地を購入したということは、すでにご存じのようでした。さっそく

 「ここでいったい何をするつもりなのかね」

 という質問が来ます。おっ、来たか。一瞬ピリッと気が引き締まります。リンゴ園をやると、ライバルだと思われても困るし、そんな気は毛頭なかったため、一応私はその旨をお話します。

 「果樹園をやりたいのですが、リンゴはやりません」

 ちょっと、正直すぎましたか。

 いろいろ考えていた果樹の名前を挙げていきましたが、果樹を長年やってきたという、プロとしての誇りがあるのでしょう。そんなに簡単ではないよ、と厳しい表情でアドバイスを受けました。

 「私を弟子にしてください!!」

 とも思いましたが、まだ今日はご挨拶に来たばかりです。

 「まぁ、外に出てみるか」

 ということで、果樹園を少しだけ案内していただきました。

 ここは一体どれだけの広さがあるのでしょう。ちょっと見当もつきません。

 「何人ぐらいで経営されているのですか?」

 と、興味深く私は質問します。私の得意な、筋書きのない「経営者インタビュー」です。

 そうすると、驚くべき返事が返ってきました。昔は、リンゴにひとつひとつ袋をかぶせたりしていたため、何人か人を雇っていたことはあるけれど、今は主としてご夫婦お二人に、あとは息子さんが手伝ってくれるだけだと言います。これだけの広い果樹園をこんなに少ない人数で・・・ですか。

 「私に手伝わせてください」

 と、口から出かかりましたが、ゆっくりこの地に落ち着いてからにしましょう。

 果樹園には、リンゴだけでなく、ブルーベリーやイチジクをはじめ、さまざまな果物が植えてあります。まさしく私が理想とする、エスペランサ村の将来の姿ではないですか。


 この地で、私の公認会計士としての長い「経験」と「経営力」を生かし、そして、まだ私の中にあるかもしれない「リーダーシップ」を発揮していきましょう。また、場合によっては「政治力・交渉力・説得力」も要求されるでしょう。かつては得意でした。でも、もう残ってないかも。「調和や融合、人の気持ちを大切にするこころ」も必要でしょう。

 それに加えて「越麻呂流アメーバ的発想」があれば、道は開けるかもしれません。


 これだけの環境です。もっと活用の仕方があるはずです。リンゴ園の御主人は、

 「家の前にケートラがある時は家にいるから、いつでも来なさい」

 と、気楽に話しかけてくれました。吸収できるものは、なんでも吸収してしまいましょう。なんだか自然に力が湧いてくるのです。

2014年8月15日金曜日

牧場とのコラボの可能性を考える

~「牛を飼いたい」と怪しい税理士は言っていたが~

 エスペランサ村の集会所から、歩いて7~8分くらいのところに、牧場があります。以前から気になっていたので、今回御挨拶に行ってきました。おお!牛舎には、牛がたくさん飼育されていました。当たり前ですが。

 牧場のご主人といろいろ話しているうちにわかったのですが、本当に純朴というか性格が穏やかというか、話していてとても温かみを感じる方でした。すぐ仲良くなってしまいます。


 この方は、私たちがあの辺り一帯を購入したということをすでにご存じのようでした。そして、エスペランサ村にある梅並木を作った時は、この牧場の堆肥を使ったということでした。

 おお!そうであるならば話は早い。さっそく私は、梅並木をもう1~2列作りたいので、ここの堆肥を使わせてください、とお願いします。我がケートラ「越麻呂号」を利用すれば、一日何回でも往復できます。なんとタイムリーな話でしょう。


 くわしくはよくわからないのですが、ここの牧場でできる堆肥は、バイオテクノロジーを利用したものらしく、数年前に特許を取ったのだそうです。

 今年の9月以降に使う予定の堆肥は、エスペランサ村からは車で1時間くらいかかるところから運んできます。2トントラック10台分の馬糞堆肥(この堆肥もこの地域では有名です)をすでに頼んでいるのですが、おそらくこれだけでは足りないでしょう。でも不足分は、ここの牧場で補うことが可能となりました。いつでも分けてくれるそうです。ありがとうございます。


 この牧場には、その日初めてご挨拶にうかがったばかりで、どれだけの広さがあるかはよくわかりません。でも、せっかくこんなに近くに牧場があるのだから、私としてはいろんなアイディアが浮かんできます。


 毎日の暮らしに必要な牛乳は、この牧場から購入することができます。絞ったばかりの牛乳はそのまま飲むわけにはいかないそうで、加熱が必要とのことでした。残念ながら、搾りたてをその場で飲んでみることはできなかったのですが、これから新鮮な牛乳を毎日飲むことができるのは、大変ありがたいです。


 また、もうひとつは、日々食べている自家製ヨーグルトです。我が家では、ヨーグルトの種菌を使って、ヨーグルトメーカーでオリジナルヨーグルトを作っています。お店に行けば、小岩井農場のヨーグルトなどの高価なヨーグルトも売っていますが、やはりできたての自家製ヨーグルトにはかないません。

 そして、自家製ヨーグルトに、買いだめしてある「新潟県朝日村(現在は村上市)の蜂蜜」をかけて食べるのです。


 「朝日村の蜂蜜」は、なかなか手に入れることができないのですが、今年もちょうど発売日あたりに訪れることができ、まとめて購入することができました。まとめ買いするにはちょっと勇気のいる値段ですが、これに代わる蜂蜜はちょっとありません。


 自家製ヨーグルトをつくるのにこの牧場の搾りたての牛乳を利用したら、どんな味になるのだろうか・・・それに朝日村の蜂蜜をかけたとしたら・・・。うわ~っ!。想像するだけでドキドキしてきます。


 そして、もうひとつはチーズです。牛乳を利用してチーズを作るのは、比較的簡単なはずです。この牧場でチーズを作っているかどうかはわかりません。でも、商品化は可能でしょう。


 せっかくエスペランサ村の集会所から歩いて行けるところに牧場があるのです。いろいろお話をうかがいながら、どんな可能性があるのか、いろいろ考えてみることにしましょう。それに、牛にエスペランサ村の雑草を食べてもらうことはできないだろうか・・・。


 牧場といえば、以前出会った「怪しい税理士」が、いつかは牛を飼いたいと言っていたのを思い出します。今度この牧場を紹介してあげましょう。


2014年8月14日木曜日

陶芸家辻村史郎さんの書

~エスペランサ村の大地に「土」~

 もう一か月前になりますが、今年は久しぶりに名古屋市体育館で大相撲を見ることができました。しかも一番前の枡席です。力士のお尻と目線の高さが一緒でした。遠藤はいいお尻をしていました。きっと大物になるでしょう。


 今回、私を大相撲に招待してくださった方は、Iさんという女性で、私が普段たいへんお世話になっている方です。いつも私をいい御縁に導いてくださる方で、交友範囲も広いのです。おかげで私もいろんな世界の方とお知り合いになれます。ありがたいです。


 さて、そのIさんが、私に・・・というより堆肥研究家に、「書」を下さるというではないですか。えっ!我が家に「書」は初めてです。


 いただいた「書」は、陶芸家の辻村史郎さんが書いたものでした。「土」と書いてあります。

 Iさんには、もちろん「エスペランサ村」のことは話していました。そして、それを聞いたIさんは、北の大地、「エスペランサ村の大地」にふさわしいものをということで、この「土」という「書」を、私たちにくださったのでした。なんというセンスの良さでしょうか。


 辻村史郎さんと言えば、今では陶芸家を名乗っている、細川護煕元総理大臣の陶芸の師匠でもあります。日経新聞に連載されていた細川さんの『私の履歴書』を読んで、初めて辻村さんのことを知りました。そして、その連載中にたまたま偶然ですが、辻村さんがつくられた志野のぐい飲みを入手したのでした。


 Iさんのお話によりますと、辻村さんはよく名古屋にお越しになるそうです。私はまだ直接お会いしたことはないのですが、陶器だけでなく、「書」や絵の才能も大変豊かだとお聞きしています。以前見せていただいた「書」は、発想がすごいというか、天才肌というか、とても芸術的な作品でした。


 いずれにしましても、思いがけない貴重なものをいただきました。エスペランサ村の集会所には和室を用意してあります。その部屋の床の間に飾ることにしましょう。


2014年8月12日火曜日

奇跡は起こる

~驚いた連日優勝!~

 先日、高校野球の石川県大会決勝で、星陵高校が9回裏に8点差をひっくり返し、9-8で小松大谷高校に逆転サヨナラ勝ちするという、奇跡的な試合がありました。

 星陵高校というといつも思い出すのは、甲子園大会で箕島高校と演じた死闘です。もう20年以上も前になるでしょう。生で見ていましたが、これも奇跡が起こった試合でした。延長18回で勝ったのは箕島高校でしたが。


 さて、今回の奇跡は私のことです。エスペランサ村でいろいろ夢中になっていると、名古屋にいる時のように、ゴルフをやりたいという気持ちがそれほどわいてこないのですが、ほとんど休みなしで根を詰めて活動していたため、少しゴルフでもやって気分転換することにしました。


 
 エスペランサ村のある県には、名門と言われているゴルフ場が3か所あります。AカントリーにATカントリー、それにMAカントリーです。せっかくなので平日にプレイしたいのですが、平日はメンバータイムがありません。そこでいきなり大会にエントリーすることにしました。南山CCというとても難しいコースで日ごろ鍛えられているので、どんなコースだろうが誰と一緒でも、そんなに迷惑をかけることもないでしょう。

 ネットで検索してみると、7月15日 MAカントリーで「サッポロビール杯」、翌16日 ATカントリーで「コカ・コーラ杯」、一日置いて18日 Aカントリーで「キリンビール杯」とありました。とりあえず最初の二つを申し込みます。


 MAカントリーでの「サッポロビール杯」は、参加者が118名でした。パーでスタートして順調にプレイしていたのですが、やはりコースがわからないので、たまに叩いてしまうホールがあります。でもあまりトリッキーではないので、慣れればいスコアが出るでしょう。フェアウエーやグリーンがとてもきれいでした。


 翌日はATカントリーの「コカ・コーラ杯」です。参加者は男女で合計で80名でした。こちらもパーでスタートしていい感じだったのですが、やはりコースを知らないので、叩いてしまうホールがあります。でも終盤かなり粘ることができました。

 このコースは風格があり、歴史を感じさせます。乗用カートではなくて、キャディさんがカートを引っ張って、コースの中にまで入って来てクラブを渡してくれます。こんなシーンは今では大変珍しくなりましたね。久しぶりに18ホール歩きとおしました。ここは、確か以前青木功が「東北では最もいいコースだ」と言ったということで評判になったと記憶しています。慣れればこちらもいいスコアが出るでしょう。


 プレイを終えて、ロッカールームに行き、お風呂に入る前にケータイを見たところ、MAカントリーから着信の形跡がありました。入賞でもしたかなと電話を入れてみたところ、「優勝」したというではありませんか。驚きました。なんという幸先のいいスタートでしょう。


 さっそく仮住まいとなっている家に帰って、ビールで祝杯をあげます。うまいです。いい気持になってきているときに、ケータイが鳴りました。画面を見るとATカントリーからのようです。「えっ?まさかまさか!・・・でも、電話が来たということは、入賞でもしたのかな」と思って、ドキドキしながら電話に出ます。

 すると、なんということでしょう。電話の相手の方は、

 優勝」しましたので商品を取りに来てください」

 と言うではありませんか。

 「行きます、行きます。明日行きます」

 と私は答えます。


 参加者が多かったせいか、商品は両者ともにとても素晴らしいものでした。特にサッポロビール杯のほうは、参加者全員に配ったエビスビールのほかに、ビール5ケースをいただきました。ビール好きにはうれしい商品です。


 さて、一日置いてAカントリーの「キリンビール杯」ですが、こちらも申し込んで3冠王だ!とも思いましたが、連日優勝ということでちょっと怖くなり、エントリーは取りやめることにしました。


2014年8月8日金曜日

自家製梅肉エキス

~試作品第2弾~


 6月の拙ブログに、いただいた梅で梅肉エキスを作ったら(作ったのは私ではなく堆肥研究家ですが)、うまく出来たという事を記載しました。予想外のいい出来でした。

 そのとき、梅肉エキスとやらを、我が人生で初めて食して(なめて)みたのですが、その酸っぱさに驚いてしまいました。確かに手間暇かかるし、高価だというのはわかるのですが、世間ではあまり話題にはなっていないし、果たして売れるのだろうかということで、個人的には梅肉エキスにあまり興味はなかったのです。


 ところが、ネットで梅肉エキスを調べてみて、その効能に驚きました。書いてあったのを少し挙げてみると、「血液サラサラ」「コレステロール削減」「腹痛や下痢予防」「便秘」「疲労回復」「免疫力アップ」「のどの痛み」・・・それに、おお!「二日酔いの予防」です。そしてとどめは「がんの予防にもなる」とも書いてありました。なめたり薄めて飲んだり塗ったりしてもいいそうです。まさしく「家庭の万能薬」といった感じです。

 そうであるならば、やり方によってはうまく商品化できる可能性があります。さっそくやってみることにしましょう。


 梅は、なるべく青いものを選びます。20㎏くらい用意しました。これをセラミック製のすりおろし器で擂っていきます。目安としては、手のひらにのるような小さなサイズのガラス瓶1つにつき梅4㎏です。

 ところで、4㎏といっても結構な量です。これを一つずつ手で擂っていくのです。これは大変だし、時間がかかります。まじめにこすっているうちに、だんだん無口になっていきます。4㎏擂りおろしました。これを土鍋で煮詰めていくのです。とことん煮詰めた後、瓶に入れたのですがもう少し煮詰めても良かったかも。火を止めるタイミングが肝だと思いました。


 やりはじめると止まらなくなる私。夕食後、午後8時ころからまた擂りはじめました。こちらも4㎏です。出来上がったときには、翌日になっていました。午前1時です。もう遅いので、今回はすぐ瓶に詰めることなく、一晩寝かすことにします。


 一晩寝かした梅肉エキスは、水分もさらに抜けて、飴のように粘り気を持っていました。うわ~!完璧です。出来上がったのがこれ。


 これを一年かけて、少しずつなめていきましょう。


 自家製梅肉エキスは、十分商品化可能と見ましたが、人力ですりおろすのには無理があるようです。セラミック製のミキサーを探すことにしましょう。


2014年8月6日水曜日

構想

~固まってきたレイアウト~


 今年の4月にエスペランサ村を訪れたときは、広すぎてどこをどうしたらいいのか、何を植えたらいいのか、全くイメージがわきませんでした。名古屋に戻ってからもいろいろ考えていたのですが、今回再び訪れて、ようやく考えがまとまってきました。


 村の集会所の建設現場から、エスペランサ村の端っこまでは、たぶん200mくらいあると思います。畑は毎日手間がかかるでしょうから、200メートル先で畑を耕していたのでは、大変です。また、果樹園に力を入れていくつもりですので、畑はそんなに広い必要はないでしょう。野菜の連作障害がおきないように畑を休ませることを考慮しても、当面、集会所の近くに300坪もあれば十分です。


 そして、梅並木のある場所です。


 今20本の梅の木が一列に並んでいるのですが、それと平行にさらに梅の木を植えていきます。広さ的にはもう2列植えることが可能だと思いますが、一列は梅で、もう一列は違うものを植えるかも。梅の品種は、私がこだわっている「露茜」です。


 梅並木の奥は、4月に必死に整理した松林があります(写真左側)。


 ここには「タラの木」があちこちにあり、秋には食べられるキノコがたくさん採れます。ここをキノコの栽培場所にしましょう。来年の春には、「シイタケの原木」を50~100本くらい寝かせておきます。2年サイクルですので、翌年も同じ数を寝かせます。さらになめこも栽培します。

 
 そして、竹林です。


 5月くらいには、ここで「タケノコ」を掘ります。恵那で経験してきたので、大丈夫ですが、竹林の手前には「ニセアカシヤ」の木がはびこっているので、伐採しなければならないでしょう。

 
 最後に果樹園です。写真は、その一部ですが、右側にさらに広がっているのです。


 ここはきれいな形で2,500坪くらいあるでしょうか。この区画を6つに分けましょう。植えるのは・・・。


 一時考えたのは、「ペカン」です。くるみのようでもあり、ピーナッツのようでもある、大変珍しい、しかもおいしい(食べたことないけど)木の実のなる樹だそうです。

 とても興味のある面白そうな樹で、当たれば大ヒットするのでしょうが、どうやら育てるのがとても難しそうですね。日本のあちこちで植えられたことがあるけれど、カミキリムシにやられて全滅してしまったとか。残念ですが、あきらめます。


 もうひとつ珍しいのが、「ポポー」です。これは一度トライしてみます。実は私もまだ食べたことがないというか、実物を見たこともありません。写真で見ると、アボカドやパパイアに似た果物のようですが、けっして市場には出回ることのない果物です。なぜかというと、日持ちしないからです。

 恵那でいろいろ教えてくださったMさんも、こだわりのキウイを栽培しているGさんも、ポポーは面白いと言っていました。高価な苗ですので、いきなり手広く栽培するにはリスクが伴うのですが、一種類くらいは珍しい果物を栽培してみましょう。


 「イチジク」は自分が一番食べたい果物ですので、一区画確保しましょう。


 「あけび」は、堆肥研究家がどうしても植えたいと言っています。しかたがないのでこちらも一区画分けてあげましょう。

 「あけび」は、パイプで棚を作って育てなければならないのですが、その区画を作ったそばに、「ラズベリー」を植えていきましょう。エスペランサ村の敷地内には、野生のラズベリーも実をつけていました。


 今の時期は、サンショウの木にも青い実がたくさんついています。



 続いて「カキ」です。渋ガキををつるすのは、冬の風物詩。冬の間の食糧にもなります。これも当確。


 「ブルーベリー」にも興味はあるのですが、これは難しそうです。あと1~2品種は、サカタのタネやタキイ種苗から定期的に送られてくる雑誌でも見ながら決めましょう。


 11月には、この地の一大イベントである「種苗交換会」があります。もしかしたら、「神の見えざる手」が、私を導いてくれるかもしれません。


2014年8月3日日曜日

対決!

~「刈払い機」対「草刈り鎌」~

 前回エスペランサ村を訪れてから今回再び訪れるまで、2カ月以上の間がありました。その間(5月・6月)に草が伸び放題になっていることが予想されます。ところが、いざエスペランサ村を訪れてみると、草はきれいに刈り込まれていました。キャタピラの跡があちこちにあり、Hさんがブルドーザーで作業してくれたことがわかりました。感謝です!


 今回、今後に備えて刈払い機を購入しました。本当は刈払い機よりも、乗用の草刈り機を購入しようかとも思ったのですが、それだと楽できれいに刈ることができても、草を自動的に根こそぎ刈ってしまうため、野鳥の巣も破壊してしまう恐れがあります。エスペランサ村は野鳥の生息地にもなっているので、それは避けなければなりません。手間はかかるけれど、目視で確認しながらやっていきましょう。


 さっそく刈払い機の試運転をします。7時間講習の成果を見せなければなりません。猛烈に草ぼうぼうとなっていた柿の木の周りと、梅並木と松林の間の暗渠の草が生い茂っている部分をさっそくやってみましょう。

 ヘルメットをかぶり、メガネの上からさらに防御メガネをかけ、防振手袋をはめて耳栓をしました。これで準備完了、スターターをグイッと弾くとエンジンがかかりました。小気味良い音が響きます。目指すは柿の木です。


 柿の木の周辺は、背丈以上の草が生えていて、しかも密集していたため、草が刈払い機に絡みついてきます。また、下から行こうとすると、密集していてよく見えないので、盛り上がった土に当たって跳ね返されたりします。これは手ごわいですね。半分ほどやってみてギブアップし、梅の木の裏の暗渠に移動しました。


 暗渠の草は、順調に刈り取ることができました。やっているうちにだんだん要領がわかってきます。やった分だけ成果となって現れます。面白いです。ちょっと大きくなり始めてきた「ニセアカシヤ」の木も今のうちに切ってしまいましょう。「え~ぃ!どうだ、どうだ」

 この刈払い機は、エコタイプでしかも振動が少ないタイプでしたので、使っている間はそれほど負担を感じませんでした。講習では、30分やったら休憩をとり、一日の稼働時間は2時間までと教えられていたのですが、私の悪い癖でついつい夢中になってしまいます。暗渠のあたりの草を一気にやっつけてしまいました。


 草を刈り終わってエンジンを止め、防振手袋をはずしてびっくりです。手が指先からひじのあたりにかけて、強烈にしびれています。感覚があまりありません。うわっ、まずい!


 某監査法人の名古屋事務所長をやりはじめた46歳のころから、原因不明(といっても間違いなく過労が要因)の手足のしびれに長い間悩まされているのですが、今回のしびれには驚きました。時間が経過するにつれてこのしびれはしだいに引いていったのですが、これからは気をつけなければなりません。教えられたとおり、「30分たったら休憩・一日トータル2時間以内」をきっちり守ることにしましょう。


 ということで、暗渠のほうが一段落したのですが、手のしびれがひどいので、柿の木の残りの草は明日にすることにします。刈払い機を背負って柿の木へ向かったのですが、なんと柿の木の周りの残りの草が、全部きれいに刈り取られているではありませんか。「えっ???なんで?」


 堆肥研究家が草刈り鎌を持ったまま汗だくになってこちらに向かってきます。

 「終わったよ~!」

 と汗をぬぐっていましたが、こちらも限度というものを知らないようです。やれやれ、困ったものだ。


 とはいうものの、私も堆肥研究家も、いままで机に向かう仕事に30年以上従事してきたため、やはり体を動かして汗をたっぷり流すというのが、ことのほか気持ちがいいのですよ。仕事でも遊びでもそうですが、余計なことを考えず、夢中になれるというのは、いずれにしてもありがたいことです。
 





2014年8月1日金曜日

試作品

~こだわりの梅酒・三兄弟~


 今回エスペランサ村を訪れた最大の目的の一つは、「梅酒」を作ることでした。しかもこだわりの梅酒です。そのためには、しっかりした梅の実がたくさん生っている必要があります。


 昨年の秋、この土地の前の所有者で、実際に梅の木を植えたHさんは、「最近梅の実が生らなくなった」とつぶやいていたのを思い出します。でも昨年末に、庭師のFさんたちにしっかり剪定していただいたため、今年は期待しています。エスペランサ村を訪れる前の事前情報では、梅の実はたわわに実っているということでした。


 エスペランサ村を訪れた日に、筆者が(といっても私こと越麻呂のことですが)さっそく梅の実を確認しに行きます。


 おお!なんということでしょう。、いくつかの枝が、梅の実の重さでしなっていて、今にも地面に届きそうです。


 たくさんの形のいい梅が木に生っていました。これなら大丈夫です。
 








 
 この地では、梅の花が咲く時期は、名古屋より1か月くらい後でしょうか、4月の20日くらいです。したがって、梅の実が生るのも名古屋よりも約1か月遅れ。エスペランサ村では7月上旬というのは、タイミング的にジャストです。いただくことにしましょう。
 

 さっそく梅酒を作ることにします。容器をたくさん購入してきました。

 6月に、堆肥研究家が料理教室で梅干しの作り方を学んできたのですが、そのテキストには梅酒の作り方がいろいろ書いてありました。参考にしましょう。


 標準は、「梅1㎏に角砂糖500g、ホワイトリカー1.8ℓ」です。お酒は、ホワイトリカーのほかにブランデーも用意しました。テキストに敬意を表して、まずは標準タイプから作ります。量は小さめの容器で、半分としました。でも、ブランデーです。
 


 
 
続いて濃厚な味になるようにと、砂糖多め(といってもいわゆる標準の範囲内です)で、こちらはホワイトリカーを使用。容器は5ℓ瓶です。
 


 
 
 続いて同じく5ℓ瓶に、梅をたくさん入れてみました。こちらはブランデー2.7ℓです。梅が多ければ多いほど梅酒としての味が出てくるのではないかという、短絡的な発想で作ってみました。
 

 梅酒三兄弟です。



 
 これだけでは到底満足できなかったため、翌日も梅を収穫に行き、さらに容器とホワイトリカー・ブランデーを購入してきます。いろんなパターンの梅酒を作りました。そして、最後の締めにはちょっと高級なブランデーを使いました。もちろん自分用に。


 結局梅酒は、容器にして約50ℓくらいでしょうか。使用したお酒は約30ℓです。できた梅酒を4合瓶に入れたとしたら、おそらく40本くらいになると思います。これを一気に1年後から飲み始めるというわけにはいきません。1年物から始まって10年物まで分けることにしましょう。

 そうすると来年飲めるのは・・・えっ?たったの4本!これだと友人に分けてあげることすらできないではありませんか。

 ということで、商品化するには今回採取した梅の量の最低100倍は必要でしょう。あるいは数百倍かも・・・。

 今梅の木が20本あるので、100倍くらいであれば何とかなるはずです。でも、エスペランサ村の梅は梅酒だけではなくて、梅肉エキスの制作にも必要となります。


 そして結論です。梅並木をもう一列作りましょう。品種は「露茜」です。

 梅酒って、作るにあたって酒税法上の許可が必要なのだろうか?