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2012年4月18日水曜日

国をはかる物差し

~幸福度ランキング~





 今私の手元に清水書院から出されている「国をはかるモノサシの話(GNPからGNH)」~「幸福度」ランキングから見えてくるもの~という小冊子があります。もともとは「日本で一番幸せな県民」(PHP研究所)という本から引用したもののようです。


 我々が普段生活していて、何をもって幸福であるかを判断するのはなかなか難かしところがあるのですが、この小冊子では先程の本をもとにして簡潔に解説してありました。GNPは言わずと知れた国民総生産の事であるし、GNHは以前に「東北を日本のブータンに」でも取り上げた国民総幸福量の事です。


 幸福度をはかるために様々な項目を指数化して総合ランキングを割り出した結果、上位3県は、福井県・富山県・石川県という結果になったようです。愛知県は21位、秋田県は37位、東京は思ったより低く秋田県の一つ下で38位、そして47位は大阪でした。青森県にも住んだことがあるのですが40位、公認会計士試験を受験した宮城県は36位です。


 10代後半から11年間住んでいた東京は、確かにこの時期を過ごすとしたら最も魅力的な場所でしたが、生活・家族部門では最下位です。自分の可能性を試す、あるいはダイナミックな仕事をするには最高かもしれませんが、退職後に暮らすとしたらもっと住みやすい場所はたくさんあると思います。この部門の上位3県は、長野県・島根県・福井県でした。


【労働・企業部門】
ここへ来ると中部地区の県が顔を出してきます。静岡県が4位、愛知県が5位です。東京が意外と低く32位。評価項目に離職率や総労働時間、正社員比率があるため低いのだろうか。トヨタはきちんと雇用を守ってくれるので愛知県の順位も高いのでしょうね。大阪が46位というのはなぜだろう?


【安全・安心部門】
日本ほど治安のいい国はないといいます。深夜に酔っぱらったおっさんが無防備で一人ふらふら歩いていても、よほどのことがない限り襲われるということはありません。田舎の方では、いまだに留守をするときでも鍵をかけないで出かけるところもあるくらいです。ランクはついているものの、日本全体が安全な国なのだと思います。


 幸福にランクがあるのかどうかはわかりませんが、少なくとも現在の日本は経済力が幸福度の大きな指標になるという時代ではないような気がします。