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2012年3月30日金曜日

マスターズの思い出

~今年はタイガーの復活はあるのだろうか~





 今年ももうすぐマスターズが開催されます。また寝不足の4日間を迎えることになるのですが、今年も無事にテレビ観戦できることに幸せを感じるのです。テレビで見ているだけでもコースの美しさが伝わってくるため、プロゴルファーになった人は「いつか自分もあの舞台で」と夢見ることでしょう。


 マスターズを見始めたのはいつころからなのか、はっきり記憶はないのですが、歴代優勝者の名前を見ていると、30年くらいは間違いなく見続けているはずです。その中で最も印象に残っているのは、ジャック・ニクラウスが最後に優勝を飾った試合です。ニクラウスが46歳の時だったと記憶していたのですが、資料を見たら1986年の事でした。頭の中に印象的なシーンが鮮明に焼き付いています。マスターズの最終日、首位と何打差かは忘れましたが、バックナインのプレイは圧巻でした。神がかり的に次々とバーディーを奪っていきます。そして大観衆が総立ちとなって興奮して叫びました。「Jack is Back(でいいのだろうか)、つまりジャックが戻ってきた!」と。バーディパットが入りそうになると、低い体勢からパターをカップ方面へ「入れ」とばかりに突き出します。そして見事に入ると大きく立ち上がって両手でガッツポーズ。観衆にはたまりません。感動的なシーンでした。18ホール終了時点では、後続組が追いつき追い越してくるだろうと予想していたのですが、神のいたずらかなかなかスコアを伸ばすことができません。結局ニクラウスの大逆転優勝でした。


 印象的なシーンはほかにもたくさんあります。グレッグ・ノーマンが最終日に大量リードでスタートして、初のマスターズ制覇かと思われたのですが、信じられないような崩れ方をしてニック・ファルドに逆転されてしまいます。また、当時のタイガーのライバルだったデビット・デュバルが、優勝が見えてきた最終日のバックナインで、なんと池に入れてしまい(記憶では2発だったような?)、ボー然として立ち尽くすシーンもありました。濃い色の大きなサングラスをかけていたため、顔の表情は読み取れませんでしたが、体全体からはとても周りが声をかけられそうもないくらいの落胆さが見て取れました。その後しばらくデュバルの名前をPGAツアーで聞くことはありませんでした。


 タイガーが出てくるまでは、フレッド・カプルスが好きだったのですが、タイガーが出てきてからは、ずっと彼を応援しています。大昔のニュースステーションで、まだ学生のころのタイガーを特番を組んで放送していたのですが、キャスターの久米博さんが「近い将来ゴルフ界で大活躍するはずですので、ぜひ名前を覚えておいてください」と言っていたのを覚えていました。それから数年後、プロに転向したタイガーは想像を超えるようなプレイを我々ゴルフファンに見せつけ、他の追随を許さないようなゴルファーになっていきました。そんな時に起こったのが例の事件です。


 その後のタイガーはゴルフに精彩を欠いていますが、今年はどうなのだろうか。ペブルビーチでの最終日のパッティングを見ている限りでは、なかなか厳しいような気もしたのですが、ついに久々の勝利。今年はやってくれるのではないかとひそかに期待しているのです。


 ダメになった時こそ応援してあげるのが、本当のファンなのですよ。