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2012年1月9日月曜日

なりふり構わぬやりかたはカッコ悪いのでは?

~ジャイアンツの補強に思う~



 川柳番号225「ケンシンよ まさか巨人と いうなかれ」
 これは、元ドラゴンズの川上憲伸選手がFA宣言した時に詠んだ川柳です。


 小さいころは東北の田舎で育ったため、テレビの放映はいつもジャイアンツ戦ばかりでした。しかも当時はON砲が全盛期で、ピッチャーも堀内や金田・城ノ内、それに高橋一三らが活躍し、川上監督が率いてV9とくれば、ジャイアンツファンになるのは自然な成り行きです。なにしろ巨人・大鵬・卵焼きの時代に育ったのですから。


 しかし、大学生のころに江川事件に直面し、その後早稲田大学進学を表明していた桑田を強引に獲得するあたりから、どうも巨人の方針について行けなくなってきていました。後はプロ野球ファンならば誰もが知っているように、カープからは4番江藤と左腕のエース川口を獲得します。ドラゴンズからはプロ野球の4番落合をゲット、スワローズからは4番ラミレスと最多勝のグライシンガー、それにゴンザレスまで引っこ抜きます。パリーグからも、ライオンズからはセーブ王の豊田を獲得し、ファイターズからは強打の小笠原に抑えのマイケル、そのほかにすぐに思いつくだけでもバファローズの谷やマリーンズのサブローを獲得し、それでも不安なのか、アメリカからの補強も惜しみません。


 そして極めつけは今年の補強。今度はベイスターズの4番村田と、日本シリーズを制覇したホークスからは、最多勝のホールトンと左のエースの一人、杉内を獲得するのだそうです。 原監督の心境はどのようなものなのでしょうか。世間から見れば、この戦力ならばだれが監督をやったって優勝できると思われてしまうではありませんか。


 監督の醍醐味の一つは、少ない戦力でいかに勝ち抜いていくかということにもあると思います。落合監督が率いたドラゴンズの1年目は、全く補強を行わずに現有選手の底上げを行ってセリーグを制覇しましたし、古くは先日亡くなった西本さんが、弱小球団と言われたブレーブスやバファローズを率いて優勝チームに育て上げました。
 

 これでジャイアンツが今年優勝したら、野球など面白くもなんともないではないですか。なりふり構わぬ姿というのは、はたから見ていてあまりかっこいいものではありませんね。せめて今年は、年俸の安い選手が一人当たり何億円ももらっている人たちを、きりきり舞いさせる姿でも見てみたいものです。


 でも、そうしたらシーズン終了後、ジャイアンツから声がかかったりして。