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2008年12月29日月曜日

CPE制度変更

~来年度から制度が変更になります。皆さんクリアしましょうね~


 公認会計士という人種は、なぜか研修が好きな人が多いようです。私などはどちらかというと、「我々会計士はプロなのであるから、必要な専門知識は言われなくても当然身につけているのが当たり前であって、他にも常にいろんなことに知識欲をかきたてて、普段から勉強するのは当然である」と思っているため、なにも強制される必要などないのであると考えているのです。したがって、「みんなで集まって研修会をやりましょうね」などということになってもどうも気分が乗らず、講師が話しているのを聞いていると、ほぼ間違いなく居眠りをしてしまうのです。

 それでも、今の制度上はCPE制度といって、公認会計士は毎年年間40単位を取らなければならないことになっています。一単位約1時間必要であるため、年間約40時間ということになります。監査法人内に勤務していると様々な研修があるため、だまっていても40単位はクリアできるのですが、それでもぎりぎりで済ませてやろうなどというオロカな考えをもつ輩もいて、40単位取ってしまったから後は不要と思っていたら計算間違いで、結局39単位しかとっていなかったなどという救えない話もあります。
ましてや個人の会計士は大変です。会計士協会が主催する全体研修も、春夏秋冬年4回集中的に行われるのですが、有料でしかも開催される場所が限られているため、交通費をかけて受けなければなりません。地域会主催の研修会もありますが、なかなか大変だと思います。秋田の会計士は40単位取るのは大変だろうな。いったいどうやって取得しているのだろうか。


 それでも、全国の履修義務者の40単位達成率は、約96%くらいだそうです。私などはすごい達成率ではないかと思ってしまうのですが、逆に言うと約4%の方が達成していないということになり、そちらのほうが問題であるということになるのだそうです。公認会計士の人数もかなり増えてきたため、仮に二万人だとしても4%というと、約800人ということになります。プロであるといいながら800人も達成していないではないかとなってしまうのですね。
 毎年40単位を取るといっても、中にはその年によって波があって、昨年はたくさんとれたけれど今年はいろいろあって不足してしまったという方もいるかもしれません、また、過去に全然取っていなくても、「俺が悪かった」と頭を垂れて深く反省し、これから悔い改めて真面目に取っていこうと心変わりしたけれども、過去の不足分があまりに大きすぎて、単位を取っても取っても追いつかない人もいるかもしれません。そういった人たちに朗報です。来年度から制度が変わり、「毎年その年を含めた過去3年間で120単位を取ればよろしい」というように制度が変わることになったのです。したがって、それ以前の単位取得不足は切り捨てられるということになり、「それならやってやろうじゃないの」と考えてくれる方も出てくるかもしれません。
 そのかわり、一定の単位未達成者は「氏名公表」という強硬手段に訴えられることになります。履修勧告や辞退勧告くらいならいいのですが、氏名公表は試験に合格した時だけで十分です。私も将来監査法人を引退して秋田に帰ったら、氏名公表されることになるのだろうか。